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手作りパンの大事典

弓田亨のフランス菓子

ついこの間パートブリゼでアップルパイを作りました。

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パートブリゼとはタルトの土台となる生地であり
サクサクっとした食感が特徴のパイっぽい生地のことです。

今回はいつもの私の修行時代のレシピではなく
ある本のレシピを参考に作ってみました。

その本の著者は代官山で現在お菓子教室を主宰されている方だ。

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菓子業界ではかなりの有名人。

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私が氏の著書を手にした時は25歳の頃。

日々ひたすらパン作りに没頭していた頃だ。

毎日自分の焼いたフランスパンに鼻を近づけ
あーでもないこーでもないと言いながら
出来ない自分に腹を立てながら過ごしていた時だ。

そんな折、私は社内のコンクールに出品するために
お菓子の本からアイディアを盗んでやれと本屋さんに立ち読みに行った。

立ち読みってさ。
ぶっちゃけ一番の著作権違反だと私は思う。

なぜならば本を買わずに中身を見て下手したら情報を盗んでいくのだから(笑)

いまでこそ携帯電話にカメラがついたり
シャッター音を消音させる「へんてこアプリ」があるから便利だけど
当時の僕はボールペンで盗んだレシピを掌に書いて走って消えないうちに家に帰って書き直していた。

だってパン職人って薄給だからさ。

買いたくても買えないわけですよ。

いや。ごめんなさい…

しかし。

私は氏の本を初めて開いた時
その内容に驚いた。

「これまでのお菓子の本と全く違う!」と。

氏の本には
氏のフランス菓子に対する魂が込められている。

氏が渡仏して味わったフランスの食文化
そしてそれが日本で再現できない苦悩
受け入れてもらえない葛藤。

フツーお菓子の本って
なんだかこぎれーでどうみても職人ぽくない方が
こぎれーにお菓子を作っているのが大半でしょう?

だからさらっと読める。

しかし、氏の本は色んな意味で重すぎてさらっと読めないのだ。

氏の「日本の食」に対する怒りや憤り、そしてやさしさや愛が
読んでいると熱く伝わってくるのだ。

それぞれのレシピではお菓子を作る一つ一つの作業を

「どうしてそれをやるのか?」

reason・whyが徹底的に記載されている。

立ち読みで盗人の私もこればかりは本を開いてから
数時間考え、銀行からお金をおろして本屋に駆け寄った。

むしろこの価格では安すぎる本だと思った。

氏の名は弓田亨。
私はこの本との出会いの鮮烈な印象を忘れない。
今の私の教室業や活動の原点ともなるべき体験をしたのはこの頃だったのだ。

この本は私のパンや菓子に対する…
いやいや。食や仕事に対する姿勢全てにおいて
私は影響を受けました。

残念ながら私は氏に直接お会いしたことがありません。

おそらく写真のとおりならば
緊張して何の言葉も出ないと思います。

それぐらい氏には職人オーラが漂っている。
職人オーラって何かって?

触れたら切られそうな研ぎ澄まされた殺気です(苦笑)

まあそんな話はどうでも良いとして。
私がそれまでのお菓子に対する考え方を大きく変えさせられた著書です。

この本を読んだ後間違いなく
あなたも菓子作りに対して姿勢を正すことになるだろう。

そして多くの場合
それまでの何倍もお菓子作りが好きになるに違いない。
真剣に取り組むに違いない。

ホームページ上の氏の言葉に
氏は菓子の本を作るにあたって

「常に読者にとっては、どれが最も有益かを考え続けています。」

という言葉を記している。

これこそまさに私が自身の教材作りでも思う感覚だ!

やっぱりこの人すごい!

そしてこの人の本を手にしたあの時の自分。
薄給のくせに無理して著書を購入した自分を褒め称えたい。(笑)

ってなわけでぜひお読みください。パティシエ必読の書です。

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