はじめての方へ
パン教室の先生を仕事に選ぶということ
現在、パンレシピナビ事務局には「パン教室を開業したいけど腕に自信がない」あるいは
すでにパン教室を運営しているけど
パンについてまだまだ分からないことが多くて悩まれている方からのご相談を毎日のように頂戴しております。
パン教室はパン店ほど開業資金を必要としませんし、副業から始められますので
お子さんがまだ小さい奥様にとって自宅で手軽に始めることができる素晴らしいビジネスだと私は思います。
お子さんや家族との時間を大切にしながらも、空いた時間で準備をし
ママ友つながりで集客していけば、フルタイムの仕事程稼ぐことは難しくても
自分のやりたいことを実現できますし
コミュニティも広がりますので、充実した生活・人生を手に入れることが出来ると思います。
しかしながら、先生という立場になりますし
対価を頂いての商売ですから、あまりいい加減でもいけません。
日々、技術を養いながらも新しい情報を耳に入れて
受講してくれる生徒さんを喜ばせる必要があります。
パン教室の先生は料理教室やパン教室を受講して
その後先生になられる方がほとんどです。
なので、パン店に勤めるといった経験をされていない方ばかりなので
パン作りの経験量がとても少なく、その理由でパン教室を運営してからもどうしても自分の腕に自信が持てず
開店休業、あるいは辞めてしまう方も多いのが現実です。
パンレシピナビのパンクラスと製パン通信講座では
パン教室の先生が知りたい、パン職人さんが実際にやっているパン作りのコツや技術をご提供しております。
また、パンレシピはパン店で実際に使用されているレシピを家庭用にアレンジしたもので構成されていますので
イースト量の多い大手パン教室のレシピとはまったく異なる美味しくて日持ちの良いパンを作ることが出来るようになります。
その分時間はかかるかもしれませんが
３時間前後のパン教室で実施するための段取りや冷蔵発酵の理論なども詳しく解説しております。
パンの技術に自信が持てないのは
自分の作ったパンがいまいち美味しくない
パン店のような見た目とは程遠い
あるいは生徒さんからの質問に自信を持って答えることが出来ない
という理由ではないでしょうか。
これは私自身、パン職人として仕事を始めて２、３年いつまでたっても
自分の自信が持てない経験がありましたのでよくわかります。
手先の器用さには人それぞれ差が出ます。
なので、パンの出来上がりだけを見ていたのではいつまでたっても自信を持つことは難しいでしょう。
私が自分の技術に自信を初めて持てたのはスタッフを指導するようになってからです。
後輩スタッフを上達させるためには、我流のやり方や上っ面の知識だけでは成り立ちませんので
製パン理論を正しく学ぶ必要がありました。
通信講座を受講し、会社の技術研修会に参加し、先輩パン職人の方々が執筆した本を「隅々まで」読みました。
仕事とは知識を増やし、その知識を正しく実践してもらえるよう人に教えることが重要で
後輩たちが私以上に腕をあげ、成果を出したとき初めて自分の技術に自信が持てるようになったのです。
パン教室の先生の仕事とは、自分の技術を見せつける仕事ではありません。
自分の知識と経験を生かして、生徒さんの持つ能力を引き延ばしてあげる仕事なのです。
もちろん全くの素人では先生は務まりませんが、技術が１流である必要は全然ありません。
1.5流で十分です。１、２年ほど真剣に勉強して実践を繰り返せばだれでも1.5流になれます。
大切なのはそれからです。
人に技術を伝えるとき、理解してもらうにはどうすれば分かりやすいのか？
実践を繰り返してもらうにはどう言葉をかければ良いのか？
何を見せれば、相手は喜んでくれるのか？
何をしてあげれば、相手は自分の力で前に進むことができるようになるのか？
人はこのような視点をもつことで初めて技術を一流に昇華できるのではないでしょうか。
私もまだまだ一流とは程遠い人間です。
しかし、生徒さんが上達し、喜び、自信を持っていく姿を見ていると
私自身の成長を実感できるし、本当にこの仕事を選んでよかったと思うときがあります。
もし、あなたがパン教室の開業を夢見ている、あるいは
今すでにパン教室を開業されているのであれば私と一緒にこの喜びを分かち合いましょう。
プロフィール
水田 吉紀
兵庫県神戸市出身。
神戸学院大学を卒業後株式会社ドンクに入社。製パン業務に従事。
2006年インターネットで学ぶパン教室info@パン教室(今日からあなたはパン職人の旧名称です)を開業。
2010年、株式会社フォワードワークスを設立。
パン作りに関する執筆活動を行いながら、セールスやカメラマン、web制作の仕事をこなし
1.5流の幅を増やし続ける毎日を送る。