パン作りの「ナゼ?」「どうして?」を全て解決!

menu

手作りパンの大事典

小麦粉によって捏ねる程度は変わるのですか?


Question:
作れば、つくるほどわからないことがたくさんでてきました。
菓子パンや調理パンをよく作ります。宜しくお願いいたします。 パソコンが苦手で画像が送れません・・・
 
 
① 指紋がすける薄い膜と気泡ですが、粉の種類により膜の強さが違うような気がします。
ピン!と張って生地のさけめがさくっときれいにやぶけるものもあれば、
指紋がすけても、膜が弱くやぶれてしまうものもあります。 
たんぱく質の量と質によりかわるのでしょうか。  

 
膜が弱い粉をこねつづけると、生地がぼそぼそとなりきれやすくなってきました。こねすぎたのでしょうか。
 
  
薄い膜ができれば、膜の強弱は意識しないでよいのでしょうか。(どんな粉でも、こね続ければ強い膜ができると思っていました。)
気泡ができるのは、グルテンのうすい膜が仕上がり、ガスが包まれだしてきたということですか?
薄い膜と気泡ができてきたら、こね完了でいいですか。
 
  
② こねですが、台にのばしてすりあわせる、めんぼう、たたく、まとまったら転がす・・・いろいろありますが、それぞれ目的が違うのでしょうか。

  
③ ベンチタイムのまるめは、ゆるく、きつくしめる。どちらがよいのでしょう?
パンチをしない生地は、きつく丸める?パンチをした生地はゆるく丸める?と考えるのでしょうか。
ちなみにホームベーカリーでこねと発酵をします。
 
 
④ 焼き上がり、パン屋さんのパンはそのまま置いていても硬くならないですが
家でそのまま置いておくとかたくなります。なにが違うのでしょうか。
 家で袋に入れるベストタイミングを教えてください。

 
⑤ 電気オーブン使用です。
2段で焼くと温度がとても下がります。
例えば、
1段焼きの場合・・190度 12分のところ、
2段焼きにすると・・230度 12分又は、190度 17分 どちらがおすすめですか?
 

Answer:
①小麦粉のたんぱく質の量によっても膜のでき具合は違います。
一般的にタンパク量が多ければ多いほど、コシのある薄い膜が出来上がります。
たとえば、薄力粉でパンを作るのに必要な程度のミキシングを行えば、薄い膜が出来ますが、伸びすぎる膜が出来上がります。
 
どの程度までミキシングされているかは、言葉だけでは分かりませんが
理論的なお話しでいえば上記のとおりです。
 
 
ミキシングは「ある状態」を過ぎても続けて捏ねると、コシがなく伸び切ってしまうような状態になります。
そこまでミキシングしてしまうと、焼き上げたパンは平べったいパンが出来てしまいます。
 
 
ミキシングの終了段階はパンによってそれぞれです。
食パンや菓子パンの場合は薄い膜と少量のガスに包まれている状態が適正ミキシング到達地点です。
 
 
②目的は違いません。同じ「捏ね」です。
 
③捏ね上げ温度や生地の作り方によりけりです。一慨にそうとはいえません。
では反対に質問です。
 
普通に丸めるとはどういったものでしょう?
 
 
④家でパンを作る場合、手本にしているレシピにもよるのですが、一般的な書籍に記載されたパンレシピというものはイーストが多く発酵時間も短いです。
 
  
というのも、家庭で作るパンは、焼いてすぐ食べられますよね?
 
しかし、大体パン屋さんで焼き立てのパンに出会う確率ってそんなに高くないですよね?
 

 
パン屋さんの製法は、いかに時間が経過しても硬くならないパンを作るかという点に気を使われています。

一般的に、少ないイーストのレシピで、しっかり捏ね、長時間発酵を行えば日持ちのするパンになります。
 
 
袋に入れるタイミングは、そのパンをいつ食べるかによります。
フランスパンなどは次の日食べないなら、持って帰って袋に入れてすぐに冷凍し
食べたい時に解凍してオーブンで焼いて食べれば美味しいですよ。
 
 
⑤パンで190℃のオーブンで焼くもの自体が少ないので、難しい質問ですね。パン生地にもよりますが、一体何のパンでしょう?


Question:
① 適正ミキシング到達時点のガスは少量でよいのですね。全体的に気泡ができるほどまでもっていっていました。
(すみません。。基本的なことですが、気泡はイーストが発酵でだしているガスですよね・・・)
  
HBのこね説明通り、ミキシング終了後5分置くだけで、とてもなめらかな均一なきれいな膜で裂けかたもさくっとなるので驚きました。
手ごねでもミキシング終了までもっていかなくても、5分置くほうが失敗もなくきれいな膜ができる
ので、そうしていますが、どうでしょうか。
 
インスタントイーストをいれてから、こねは20分以内で終えるように・・でしょうか。
 
② 目的はこねですよね。
同じ目的のこねなのに教室や本により何故手法が違うのでしょうか。パン教室の先生にも聞きましたが、いろいろな答えがありわかりません。
 
a たたくとかたくしまったパンになる
b 大量の生地作りのみたたく
c たたいて生地がのびる時にグルテンの縦横の目が整う
d 食パンのように高さをだしたい時のみたたく
e リッチな生地はたたく
f 昔の製法はたたいた
g 台にずっとすりのばすと、グルテンがきれるのでまとまればころがす
など、いろいろです。
 
とても太い麺棒を購入し何度かやってみましたが加減が難しく、生地がきれてしまったり・・・失敗の連続で今は手ごねかHBこねです。
 
③ パン屋さんのパン教室は、中の空気やガスをしっかりぬくように強くまるめる方法でした。
  何箇所かのパン教室は、台と手のひらの間で4~5回ぐらい軽く転がす方法でした。
 
生地作りはパンチなしの作り方です。
裏の綴じ目をしっかりとじる、転がすだけでよいと教室によりさまざまでした。どちらがよいのでしょうか。
 
⑤ 190度で焼くパン自体が少ないのですか!!!
今まで通ったパン教室の菓子パン・調理パンはほとんど180~190度でした。
同じようなレシピでも、本や教室により温度や時間がさまざまで焼き温度、時間の基準の考え方を教えてください。電気とガスでも変わりますか。
 
また、質問が沢山ありすみませんが、宜しくお願いいたします。
 

Answer:
①ミキシング終了時点の生地に含まれる気泡は、発酵というよりも空気を抱き込んで出来た気泡です。
気泡の量は考えなくて結構です。
 
オートリーズはイーストを練りこんだ状態ではあまり長い時間放置しない方が良いです。せいぜい15~20分ぐらいですかね。
 
 
②叩きつけて捏ねても実はあまり捏ねられないんです。 音もうるさいですし。
それよりは伸ばして折りたたむコネのほうが短い時間と少ない労力で効果が大きいです。
 
③丸目は生地の状態によって変えます。
生地の大きな空気はしっかり抜かないとダメです。
裏面はしっかり閉じないとガスが抜けていきます。
 
 
⑤オーブンの設定温度190℃はお菓子を作る際に多い設定温度です。
パンでも稀にありますね。

ですが、家庭用のオーブンはパン屋さんのそれよりも
火力が弱く、書籍などと同じオーブン温度で焼くと
出来が変わります。
 
 
パンはイーストの膨張と、捏ねた生地のグルテンの力で
オーブンに入れた早い段階で一気に膨らみますので
高温でさっと焼いた方がおいしくしっとりと仕上がります。
 
あんまり長い時間かけて焼く
乾いたぱさぱさとした仕上がりになってしまいます。
 
 
ですので、パンのレシピを見た際は温度も大事ですが
全体の焼き時間もチェックして下さい。

同じぐらいの時間で焼きあがるように
オーブン温度を調整して焼けば、レシピに近い仕上がりになると思います。

関連記事