2Aug
フランスパンのクープが割れない、気泡に艶がない原因の二つ目。
ミキシングに次ぐ原因はオーブンです。
ハッキリ言って家庭用オーブンはフランスパンを焼くのに適していません。
家庭用オーブンと業務用オーブンの違いは二つあります。
それは熱量と熱風です。
業務用オーブンの作りは
扉が小さく奥行きがあり、熱がこもりやすい作りとなっています。
温まるのに時間がかかりますが、一度温まれば温度は下がりにくいです。
家庭用オーブンは
扉が大きく、熱が逃げやすい設計となっています。
これはおそらく安全のためです。
庫内が小さいのですぐに温まりますが(業務用に比べてです)扉を開ければ温度はすぐに下がります。
そのため扉を閉めてもすぐに温度が上がるよう
熱風を庫内に循環させる「コンベクションオーブン」が主流になっています。
コンベクションオーブンはクロワッサンやデニッシュ、パイやスポンジケーキを焼くには優れた
オーブンですが、フランスパンやハード系パンには向いていません。
フランスパンは焼成の際に蒸気を要します。
水蒸気はパン生地の表面を濡らし、クラスト(パンの皮)が生成されるのを遅らせる働きがあります。
水蒸気を使って焼いたパンは良く膨らんだパンになります。
コンベクションオーブンはこの水蒸気を熱風で乾かしてしまいます。
そのため、膨らみの悪いクープの割れていないフランスパン(バゲット)が焼けてしまうのです。
昨今の家庭用オーブンは過去のものに比べて幾分か改善されてはいるものの
やはりいまだに一工夫しなければ、クープの開いた美味しいフランスパン(バゲット)を焼くことはできません。
このサイトにある動画を参考にして試してみてください。
フランスパンの気泡が改善しない原因