28Jan
東芝石窯ドームによるフランスパンのテストベーキング第二回目の解説です。
コンベクションオーブンの悪い部分をカバーする焼成方法を行います。
余熱後パン生地をオーブンの中に入れます。
オーブンのスイッチを入れずに
余熱でパン生地の膨張最大化、クープの形成を待ちます。
ところがおよそ5分後、オーブンのスイッチを入れる前に、なんとオーブンが冷却を始めました。
わっ!わっ!これは大変だ。
オーブンのスイッチを入れてない状態が長く続くと、安全のため庫内の
ファンが回り、冷却を始めるようです。
それはまずい。肝心の温度が下がってしまいます。
オーブンのスイッチをやむなく入れて焼成。
途中230℃に温度を設定し直して28分程で焼き上がりました。
クープは開きましたが、ちょっと見た目も悪い(笑)
オーブンの焼きムラを確認するため、今回あえて
パンの入れ替えをしませんでした。
庫内のどの部分が熱が強いか確認。
今回気になったのは、1回目と同じように出来上がった外皮の火ぶくれ。
指で押すとポコンと凹む気泡膜です。
クラム部分に全体的に大小の気泡があるフランスパンは良いとされていますが
外皮部分に出来る気泡は火ぶくれと呼び、良いパンとはされません。
この火ぶくれの主な原因は以下です。
・蒸気過多
・こねあげ温度が低くパン生地が冷たいため、発酵中に生地が汗をかく。その状態でパンを焼成すると起こる
と考えられます。
底の部分を見てみますと、やや扁平で腰が低く焼き上がっています。
内相を確認いたしますと、すこししっとりもっちりと焼き上がりました。
2回のテストベーキングの結果です。
東芝石窯オーブンER-JD510の特長は以下です。
・余熱が非常に早い(多分国産メーカーで一番早いと思います)
・250℃以上の余熱は難しい(多分無理)
・水蒸気オーブン機能を使用しましたが、やや蒸気過多のパンが出来上がる
・庫内のスイッチをいれずに5分程放置すると安全装置が働き、庫内の冷却が始まる。
2回のテストベーキングで東芝オーブンに適合したフランスパンの焼成方法が分かりました。